「NISAでも損益通算できたらな~」←将来的にも絶対できるようにならないです
NISAの損益通算ができない理由はなにか
年100万円までの投資で生じた売却益・配当金にかかる税金が、ゼロになるNISA(少額投資非課税制度)。
スタート当初は、40-60代の、資産を相当程度持っている人たちの制度利用が多かったですが、最近は20-30代に利用が拡大。口座数の伸びが大きいですね。
NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について:金融庁
また、16年1月に年120万円に上限幅が拡大するなど、更なる制度の浸透や拡大への期待は大きいです。ただ、その拡大の方向は限られていまして……
www.nikkei.com
たまにブログなどで見るのが「NISAで損益通算できるようにならないかなー」というのを見ますが、こちらは無理なんではないかな、というのが正直なところです。
「その口座では利益が生じなかった」ことにするのが手っ取り早い
NISAの特徴は利益に課税されない、ということですが、
利益への課税に除外を設ける、というのは、本来なかなか難しいことです。
ですのでNISAの仕組み上は、NISA口座で生じた利益は「無かったこと」とされ、
「無かったことになる」からこそ、課税もされないのです。
そして利益が「無かったことになる」以上、損失だけが発生するようにはできません。
そして損失が無い、ということは、損益通算は出来ないのです。、
(※課税しないためには「その口座では利益が生じなかった」ことにする、のが手っ取り早い、っちゅーことですね)
それでも、金額拡大&延長の可能性は今後も高い
もし非課税で損益通算できるような仕組みができるとしても、
その頃には、それはもう「NISA」ではないでしょう。
それが、NISAでは「損益通算はできるようにならない」理由です。
どちらかと言えば、NISAの上限額のさらなる拡大や、
NISAの投資期間を延長させる方がまだ可能性は高く、またスムーズな話だと思います。
(金融庁HP「NISAの概要」)
http://www.fsa.go.jp/policy/nisa/02.pdf